OrionFieldStack
撮影と転送
この章では、撮影時に取得されるデータと、FlashAir を用いた転送処理の流れを説明します。
1. ShutterPro03の概要
ShutterPro03は、Raspberry Piを用いた天体撮影における物理シャッター制御(リレー/フォトカプラ回路)と、撮影時の環境・機材情報(INDI連携)の自動ロギング、およびFlashAirを介した画像データの自動ダウンロードを統合するオープンソースの制御プログラムです。OrionFieldStack プロジェクトの中核として設計されており、自動解析エンジンに最適化された標準化撮影ログを出力します。
本ツールは、USB経由の制御やデータ転送に対応していない旧式やエントリークラスのカメラでも、高度な自動撮影とワイヤレスワークフローを実現します。 単なるシャッター操作に留まらず、撮影の瞬間にINDIサーバーから天体座標(RA/Dec)や気象データを取得し、画像のEXIFメタデータと同期し、OrionFieldStack JSON Log Specification に基づいた高精度な標準化ログを生成します。

- 柔軟なシャッター制御: GPIOを介したバルブ撮影およびカメラトリガー制御
- 物理的な絶縁と安全性: フォトカプラ(PC817等)を介したシャッター回路により、カメラとRaspberry Piを電気的に分離し保護
- 環境・マウントデータの統合: 撮影の瞬間にINDIサーバーから座標(RA/Dec)や気温、気圧、湿度等のテレメトリを自動取得
- 標準化されたログ出力: 撮影日時や露出時間、EXIF情報、INDIデータを統合した
shutter_log.json/shutter_log.csvを自動生成 - ワイヤレス自動転送: FlashAir SDカードから新しく撮影された画像を検知し、安定性を確認した上でローカルに自動ダウンロード
2. 撮影で得られる情報
天体撮影では、画像そのものだけではなく、撮影条件・環境情報・赤道儀姿勢・転送状態などの付随情報も重要になります。OrionFieldStack では、shutter_log.json ファイルに、撮影時の付随情報をすべて残していきます。
各モジュールはこの JSON を参照することで、
- どの画像がいつ撮影されたか
- どの方向を向いていたか
- どの程度の品質か
- 転送に問題がなかったか
を判断し、処理を進めます。
主要な項目
| 項目 | 内容 |
| 撮影時刻 | RAWファイルのExif情報、GPSによる高精度な時間を取得 |
| 露光時間 | RAWファイルのExif情報を取得 |
| ISO 感度 | RAWファイルのExif情報を取得 |
| 画像サイズ | RAW フレームの解像度 |
| RA / Dec | RAWファイルのExif情報、GPSによる高精度な時間を取得 |
| 気温 | 周囲温度 |
| 湿度 | 観測環境の湿度 |
ログデータの詳細はGithubにあります。
Github: OrionFieldStack JSON Log Specification
